園内案内
皆様へのお知らせ
開聞山麓香料園内でのお支払い (直売店 花と香りの店 / 体験会や講座参加料 / 森の図書室「香料園文庫」など) は 現金のみ となっております。クレジットカードや電子決済はご利用いただけませんので、あらかじめご了承ください。
直売店 花と香りの店
直売店では当園で採取された精油だけでなく、ハーブティーや香りの雑貨、皇室御用達の「久邇香水」シリーズも販売しております。
(注) お支払い : 現金のみ
営業時間 : 午前9時 – 午後5時 / 火曜定休
森の図書室「香料園文庫」
【 日曜のみオープン 】 カフェを、森の図書室「香料園文庫」としてリニューアル。営業に関するご案内は、以下「注目情報」にお進みください。
(注) お支払い : 現金のみ
こだわりの本棚
芳樟の木を組み込んだ本棚から、自由に手に取られてみてください。
読書とご一緒に
ハーブティーを350円(税込み)、ハイビスカスのシャーベットを400円(税込み)でご提供しております。
蒸留工場
園内にある蒸留工場では年間約20kgの精油を抽出しています。古いものでは製造して80年以上の蒸留器を修理しながら大事に使っています。年間に複数回開催する「蒸留体験会」は、蒸留工程を公開する貴重な機会となっております。
【 ご確認ください 】 蒸留体験会以外の通常日は、蒸留工場は一般公開しておりません。ご了承くださいませ。
ハーブ農場
園内には約1万本の芳樟があり、その芳樟に守られるように数十種類のハーブが植えられています。花の咲く季節には、蝶やミツバチなどが飛び交い、寒い季節には様々な鳥が越冬に訪れます。
植物だけでなく様々な生き物たちとも出会える農場。歩くだけで森林浴ができ、都会の喧騒を忘れられる空間です。芳樟の落ち葉を踏みしめながら、立ちのぼるリナロールの香りをお楽しみください。
芳樟 / ハーブ農場
学名 :
Cinnamomum camphora (L) Presl var nominale Hayata subvar hosho Hatushima
または
Cinnamomum camphora (L.) J.Presl var. linaloolifera Fujita
→ 学名に関してはいくつかあり、現在でも一定していません。
お知らせ >
あわせてお読みください
2021年公開 / 芳樟精油の香りの効果 論文発表のお知らせ
クスノキ科の高木でクスノキの亜変種。芳樟の葉からリナロールを抽出するために、昭和22年に当園で栽培が始まりました。
芳樟(ほうしょう / ホウショウ)のすっきりとした甘い香りは、どこか懐かしさを感じさせます。台湾原産の芳樟はリナロールを抽出するために、昭和22年に鹿児島に種子が導入され栽培を開始されます。
JP :
日本に生育しているクスノキは「樟脳(カンファー)」が採れますが、芳樟(ほうしょう / ホウショウ)は樟脳がほとんど採れません。樟脳製造が盛んだった明治時代、台湾では樟脳の採れない芳樟は「臭樟」と呼ばれ敬遠されていました。
しかし明治の末期、この木から「リナロール」が採れることがわかり「芳樟」に改称され、天然香料の供給源として盛んに栽培されるようになりました。当時リナロールは高級化粧品にはなくてはならない香料でした。
そして昭和22年、曽田香料が台湾から種子を持ち帰り、鹿児島・開聞町(現・香料園)で増産を開始、精油(リナロール)の抽出が始まりました。最盛期の昭和40年頃には開聞町だけでなく、知覧、頴娃、枕崎など南薩地方一帯で栽培され、年間5トンの精油を抽出しました。
その後合成リナロールの登場で需要がなくなり、芳樟生産は終了となりました。現在はアロマテラピーの広がりとともに芳樟精油の生産が復活し、年間15kgほど抽出しています。
EN :
Hosho
【Cinnamomum camphora (L.) J.Presl var. linaloolifera Fujita】
“Hosho” is a type of a Camphor tree. The leaves contain about 85% linalool (a popular essential oil) . After World War Ⅱ, people in Kagoshima started to cultivate “Hosho” so they could extract its natural oils. The peak extraction period was around 1960, during this time approximately 5 tons of Hosho essential oil was extracted per year. The oil of the Hosho tree was used both within Japan and elsewhere.
レモン・ユーカリ / ハーブ農場
オーストラリア原産、フトモモ科。葉を水蒸気蒸留して精油を抽出。主成分はシトロネラールで、昔から防虫や虫除けに使われてきました。
光沢のある細長い緑の葉はリースなどのクラフトの材料や、乾燥させてポプリにも使うことができます。当園のレモンユーカリは、初代園長(宮崎巌)が、戦時中出兵したニューギニア島の住民から分けてもらった種子を育てたものです。80年以上経ち、10メートル近くの大木になっています。
レモングラス / ハーブ農場
熱帯アジア原産、イネ科。葉を水蒸気蒸留して精油を抽出。主成分はシトラールで、爽やかでレモンのような香りが特徴。
レモングラスもいくつか種類があり、当園は西インド型の垂性タイプで、曽田香料が最も香りのよい品種としてこの種を選びました。生葉はハーブティーや料理にも利用し、ハーブティーは消化不良に良いと言われています。また、タイ料理のトム・ヤム・クンに使うことで知られています。
ローズマリー / ハーブ農場
地中海沿岸原産、シソ科。葉を水蒸気蒸留して抽出。主成分は1,8シネオール(別名ユーカリプトール)で、風邪の予防によいと言われています。
当園で栽培している品種は「ウッディ」「ミス・ジュサップ」で、ベルべノンを含みふくよかな香りを作り出します。生葉は肉料理の臭み消しに使います。クッキーなどの焼き菓子にも利用でき、とても香ばしく焼きあがります。当園で販売しているハーブクッキーにも使用しています。
ティーツリー / ハーブ農場
オーストラリア原産、フトモモ科。枝葉を水蒸気蒸留して抽出。オーストラリアの先住民は体調不良の際に、葉を煎じ薬として飲んでいたそうです。
5月下旬頃に白いブラシのような花をつけます。スッキリとした爽やかな香りです。あまり大きくならないので、庭のシンボルツリーとしてガーデニングでも人気があります。なお、当園のティーツリーはテルピネン4オールよりも1,8シネオールが多く含まれております。
ローズ・ゼラニューム / ハーブ農場
南アフリカ原産、フウロソウ科。葉を水蒸気蒸留して抽出。主成分はゲラニオール、シトロネロールで甘いバラのような香りが印象的です。
ゼラニュームは数多くの品種がありますが、最も香りがよいと言われているのは「ブルボン種」です。当園で最初に栽培したのはデンチキュラタム種で、昭和18年に18kgの精油抽出に成功しました。しかしこの種はミント臭が強く、よりよい香りを作るためブルボン種へと切り替わりました。現在でも年間100~200gほどしか採れない貴重な精油です。
ミント / ハーブ農場
北半球の温帯地域原産、シソ科。交配しやすいミントは世界中に2000種を超える品種があります。
ペパーミントはスペアミントとウォータ―ミントの雑種で、ピリッとした香りが特徴です。当園のミントは最も香りがよいと言われるブラック・ペパーミントで、ハーブティー用は最も香りの強い季節に収穫しています。スッキリとした清涼感のあるミントのお茶は、脂っこい料理との相性が良いです。クッキーなどの焼き菓子に入れてもその爽やかな香りを楽しめます。
セイジ / ハーブ農場
地中海沿岸原産、シソ科。古くヨーロッパでは薬効効果の高いハーブとして病気の予防などに使われていたそうです。
風味付けだけでなく防腐効果も高いため、肉料理によく利用されます。特にソーセージなどの挽肉料理には必ずと言っていいほど使われます。ハーブティーにすると煎じ薬のような独特の風味があるので、飲みにくい時はレモングラスやミントとブレンドすると飲みやすくなります。
パチョリー / ハーブ農場
インド・インドネシア原産、シソ科。インドや東南アジアでは昔から衣服の防虫や香り付けに使われたり、お香の原料として使われてきました。
精油はパチョリーの葉を一度発酵させてから蒸留して抽出します。粘度が高い精油は香粧品の保留剤として利用されています。寒さに弱いため日本での栽培は難しく、当園でも冬はハウス内で冬越しします。乾燥させた葉はポプリなどにおすすめです。独特のオリエンタルな香りが楽しめます。